生きることの執着

いつも危うかった。生と死はとなりあわせだった。私には、いつも身近に死があった。
ある日、家でラジオを聴いていると、南北線で人身事故があったと伝えていた。自殺かな…と思った瞬間、私は今日、自分も死ぬ日なのだと思った。本当に、雷に打たれたように、そう思った。
生きることに極端にしがみつく人は、死ぬことにも大きな意味を見出してしまうのかも知れない。
生きている、生きていてもいい、と、いつもいつも確認していたわりには、それは簡単にひっくり返ってしまっていた。
もう、ノイローゼだったのかも知れない。